令和6年度 卒業証書授与式
2025年03月03日
今年は2月の積雪量が多く、校舎周りにもかなりの雪が残っていますが、3月1日は晴天に恵まれ、第62期卒業生60名の卒業証書授与式を執り行うことができました。
【卒業証書授与】
【校長式辞】
「飯南に勤務するようになって、春の訪れの喜びを強く実感するようになった」という人の話を聞いたことがあります。今年の冬は地元の方々も久しく経験がないと話をされるほど、深い雪の中で学校生活を過ごしました。その厳しさの分だけ一層喜ばしい春がもうすぐそこまでやってきています。
本日、卒業生の皆さんを盛大に送り出すために、多くの方々が集まってくださいました。
この佳き日に、飯南町長 塚原隆昭 様、PTA会長 迫田 周三 様をはじめ、多数のご来賓の皆様のご臨席を賜り、ここに令和6年度島根県立飯南高等学校卒業証書授与式を挙行できますことは、まことに喜びにたえません。高段からではございますが厚く御礼申し上げます。
保護者の皆様、お子様のご卒業おめでとうございます。3年間お預かりした生徒たちをお返しする日となりました。生徒を支えてくださる保護者の皆様の思いを実感しながら、その思いに応えるべく教職員一同全力で指導してきました。3年分の学力・成長・たくましさを身につけた形でお返しできるのではないかと思っています。
3年生の皆さん、卒業おめでとうございます。皆さんが生まれる少し前、頓原町と赤来町が合併し飯南町が誕生しました。先日、20周年を祝う記念式典が盛大に開催され、私も参加させていただきました。そこで記念講演をされたのが、本校卒業生で現在漫画家として活躍しておられる、ぽんとごたんださんです。そのお話の中で大変興味深い内容がありました。
「『どうしたら絵がうまくなりますか』という質問をよく受けるのですが、結局はたくさん絵を描くしかないんです。好きという原動力があればできます」
これを聞きながら、私の中で、元大リーガーのイチローさんの言葉が重なりました。イチローさんは1月にメジャーリーグの殿堂入りを果たした際、次のようなコメントをしています。
「僕なんかもうとても比較にならないぐらい才能にあふれた人がいっぱいいます。でもそれを生かすも殺すも自分自身だということです。自分の能力を生かす能力はまた別にあるということは知っておいて欲しい」
私は「能力を生かす能力」という言葉がとても印象に残りました。なぜなら、自分の長い教員生活の中で、生徒に伝えたいのにどうしてもうまく表現できなかったことがこの8文字に見事に集約されていたからです。
この「能力を生かす能力」という言葉を私なりに分析してみました。最初に出てくる「能力」は「金メダル」とか「ノーベル賞」など分かりやすい形で現れたもののことだと思います。しかし、どんな人も最初から一流のアスリートや科学者であったわけではありません。そこに至るまでの、目立たない積み重ねの部分をイチローさんは「能力を生かす能力」と表現したのだと思います。
ぽんとごたんださんの話に戻りますが、漫画家となられた現在、1日12時間、1年のうち350日は仕事をしておられるそうです。そして「仕事は本当に楽しい。こんな好きなことは他にはないから」とも言っておられました。まさに「能力を生かす能力」をフル回転させておられます。
この「能力を生かす能力」はいつ、どこで身につけるものなのでしょうか。おそらく、この力を磨く場面はごく平凡な日常の中にあるのだと思います。ただ、一見それとは分からない別の形で潜んでいるので、なかなかそのチャンスに気付けないのです。
例えば、勉強と部活動です。人の話を聞いたり、コミュニケーションをはかったりすることは勉強も部活動も変わらないはずなのに、部活動の時だけ一生懸命にやろうとしてはいないでしょうか。また、部活動などの大会本番は高い集中力が必要とされますが、その集中力を養う練習は日々の授業の中でも実践できるはずです。このように、勉強と部活動には連続性があり、深いつながりがあります。目の前のことだけにとらわれず、「余白」を空け、客観的に眺めてみるとこのつながりに気付くことができるのではないでしょうか。
皆さんはこの4月からそれぞれの新しいステージに進んでいきます。「能力を生かす能力」を意識し、さらに自分を磨いてくれることを祈念して式辞といたします。
令和7年 3月 1日
島根県立飯南高等学校 校長 岡 秀樹
PTA会長様、飯南町長様からも祝辞をいただきました。ありがとうございました。
【在校生代表送辞】生徒会長 明見櫻紅さん
3年生の「よりよい飯南高校にしたい」「学校生活をもっと良くしたい」という思いを生徒会執行部の一員として間近で感じ、全校生徒を巻き込む力を様々な行事で目の当たりにしてきたと話しました。そして、3年生を目標としながら飯南高校の伝統を引き継ぎ、様々なことに前向きに取り組んで日々努力していくという決意を語ってくれました。
【卒業生答辞】前生徒会長 和久利昊生さん
コロナ禍を経験した1年次。その一年間があったからこそ、何気ない日常がどれほど幸せなのか実感したと振り返りました。そして、生徒会執行部として様々な行事等に携わってきた二年間。他の委員会にも協力を仰ぎながら、協力して成し遂げた鵬雲祭。‶みんなで一つのことに熱くなれる学年”と表現し、同級生への熱い想いと共に、「これからの人生も、私達らしく、楽しみながら切り拓いていこう」とエールを送りました。最後に今まで支えてきてくださった多くの皆さんへの感謝の気持ちを伝え、締めくくりました。
卒業生一人ひとりが呼名に応える大きな返事から始まり、最後は在校生が後方からしっかりと校歌を歌い上げ、学校全体で創り上げた素晴らしい式になりました。
式後のホームルームでは、担任から卒業証書が渡され、卒業生は一人ひとり、高校生活を振り返って感じていること、将来の抱負、担任やクラスメイト、保護者への感謝の気持ちなどを伝えていました。思い出ムービーや合唱もあり、笑いも涙もクラスで共有する温かいひとときでした。
卒業生の皆さんが、新しい世界で大鵬となり羽ばたいていってくれることを期待しています。
卒業おめでとうございます!