4月9日に、令和7年度入学式を挙行し、63名の生徒が入学を許可されました。

令和7年度 入学式


【校長式辞】

 春らしい暖かな陽の光が、ここ飯南の地にも降り注ぎ、桜をはじめ、さまざまな植物が開花のときを迎えようとしています。

 この佳き日に、飯南町長 塚原隆昭様、PTA会長 三原宏之様をはじめ、多数のご来賓の皆様のご臨席を賜り、そしてまた、たくさんの保護者の皆様にお越しいただき、ここに令和七年度、島根県立飯南高等学校入学式を挙行できますことは、大きな喜びでございます。高段からではございますが厚く御礼申し上げます。

 ただいま入学を許可した六十三名の新入生の皆さん、入学おめでとうございます。教職員、在校生一同、皆さんをこころより歓迎いたします。

 保護者の皆様、お子様のご入学おめでとうございます。お子様の新たな制服姿をご覧になり、お喜びもひとしおのことと拝察いたします。

 飯南高校は八十年近い伝統を持つ学校です。「自らの人生を主体的に切り拓いていく力」を育て「活力ある地域・社会づくりに貢献できる人材を育成する」を教育目標に掲げ、飯南町から多大なるご支援をいただきながら、小規模校の良さを生かした教育活動を行っております。

 さて、新入生の皆さんに、これからの毎日を過ごすにあたり、意識してもらいたいことを述べます。昨日の始業式で在校生にもお話しました。それは“「そうぞう」しよう!”ということです。「そうぞう」、と聞いて、今、どのような漢字が浮かびましたか。おそらく二つあるのではないかと思います。一つは、実際には経験していないことに思いをめぐらすほうの「想像」です。英語ではイマジネーションです。もう一つは、本校の校訓の一つにもなっている「創造」です。こちらは今までにない新しいものをつくりだす、という意味です。英語ではクリエーションです。この二つは、漢字も意味も異なりますが、深くつながっていると考えています。これからの話を、どちらの「そうぞう」だろうか、と考えながら聞いてもらえると嬉しいです。

 新入生の皆さんは、二十七の中学校から飯南高校に入学しています。これまでの人間関係を大切にすることも大事ですが、ぜひ、新しい出会いの中で新しい人間関係をつくってほしいと思います。ただし、皆、育ってきた環境も性格も違います。自分と違う個性を持っている相手が、今どのような気持ちでいるか、どのようなことをされたらうれしいか、あるいは困ると感じるかを、想像しながら接してください。それが、よりよい関係を創造していく上で、とても大切なことです。

 また、飯南高校での3年間で、皆さんには、未来の自分を想像し、そこに近づけるよう、自分自身を創造していってほしいと思っています。そのためには、常に、今、何をすべきかについて考え、毎日の学習や部活動などに取り組むことが大切です。これらは楽しいことばかりではありませんが、一生懸命取り組んでいく中で、ふと、自分に豊かな知識や技術が身についていることがわかり、ワクワクする瞬間が訪れるはずです。そうした、新しい自分に出会う喜びを感じてほしいと思います。

 続いて、二つ目に意識してもらいたいことを述べます。それは、困ったら助けを求めよう、ということです。高校生活は順風満帆にいくことばかりではありません。特に最初は慣れない環境で、見知らぬ人に囲まれて緊張したり困ったりすることが多いかもしれません。今後も疲れたり、悩んだりすることが出てくると思います。そういうときは、誰かに助けを求めましょう。困っていることを伝え、家族、友人、先生、地域の人など、誰かに支えてもらうことは恥ずかしいことではありません。支えてもらって立ち上がることができたら、いつか、あなたが誰かを支える側に回りましょう。

 以上、入学にあたり、ふたつの「そうぞう」について、そして、困ったら助けを求めることについてお話をしました。

 最後になりましたが、保護者の皆様、私たち教職員一同は、生徒の成長に立ち会えることをやりがいとし、生徒一人ひとりが入学して良かったと思える学校を目指し、全力で向き合う所存でございます。保護者の皆様とともに、お子さまの成長を喜びあえる関係をつくっていきたいと存じますので、学校との連絡を密にし、本校へのご理解とご協力を賜りますよう、お願い申し上げます。

 これからの三年間が一生の宝物となることを祈念して式辞といたします。

令和七年四月九日 

島根県立飯南高等学校長 馬庭寿美代


ご臨席いただいた飯南町長 塚原様からは、祝辞をいただきました。町内生はもちろんのこと、近隣や県外からの入学生の入学を心から歓迎してくださり、第二のふるさととして大いに楽しんでほしいと仰っていました。また、良き伝統を引き継ぎ、更に進化してくれることを期待しているという言葉を贈ってくださいました。

令和7年度 入学式令和7年度 入学式

その後、新入生代表として石飛凛太郎さんが、「地域と共に発展する飯南高等学校の一員として、自律・友愛・進取・創造のもと、何事にも積極的に取り組み、心豊かで自立した人間となることができるよう努力します」と宣誓してくれました。

令和7年度 入学式

その他、入学式挙行にあたり、たくさんの祝詞・祝電をいただきました。式場にて披露させていただきました。ありがとうございました。

今後、飯南高校での生活にスムーズに慣れるための、新入生オリエンテーションや学習ガイダンスが行われます。新たな環境の中で、新入生が一日でも早く高校生活に慣れ、自分らしさを発揮していけるよう、教職員一同努めてまいります。

63名の新入生の皆さん、入学おめでとうございます! 


同日、月根尾寮入寮式も行い、新たに29名の新寮生を迎えました。

令和7年度 入寮式

学校生活・寮生活共に、早く慣れることができるよう、先輩に遠慮くないろいろなことを教わってほしいと思います。