9月15日、16日の2日間で2年生が中山間地域研究センター実習を行いました。この実習は、【中山間地域の環境について理解を深め、環境問題や地域の課題解決に向けて自ら考える態度を育てる】ことが目的です。

まず始めに、島根大学教育学部の作野広和教授に中山間地域の現状や課題について講義をしていただきました。人口減少が進む中、その要因となる自然動態や社会動態のメカニズムを学んだ後、“自分が町長だったら、飯南町の小中学校をどうしていくか”などのワークショップを行い、飯南町の将来について考えました。

中山間地域研究センター実習

《▲これから自分自身が大切にし続けたいことを漢字一文字で表しました》

また、飯南町観光協会の伊藤様から、今回全員が体験する「森林セラピー」の効果や現状について話をお聞きしました。  

その後は、グループ別に「鳥獣被害対策」「畜産体験」「木材加工体験」「森林セラピー」「赤名湿地探索」「建設業体験」の6つのテーマに分かれて実習を行いました。ただ体験するのではなく、テーマごとに講師の方から課題を教えていただき、課題解決の方法を考えながら体験を行いました。

中山間地域研究センター実習

体験後は、グループごとに活動や考えをまとめ、発表を行いました。

森林セラピーや赤名湿地探索は、「町内にあるが初めて体験した」という生徒も多くいました。体験してみることで「中山間地域の自然環境が整っていても、その環境を維持するために働く人が少ないことが問題」「中山間地域について知ってもらい、興味を持ってもらうためには、若い人同士で情報や意見を共有することが大切」など、課題を捉え、自分達の考えた解決策も盛り込んだ発表につなげていました。

建設業や畜産体験では、最新技術を取り入れて仕事の効率化を図られていることを体験を通して学び、「印象が変わった」と話していました。ドローンや重機の操作など、普通高校ではあまり行うことのできない、貴重な体験をさせていただきました。

木材加工体験では林業の現状を、鳥獣被害対策は私達の生活と密接な関りがあることを、発表を通して2年生全体で共有することができました。

中山間地域研究センター実習

講師の方々から講評もしていただき、中山間地域で働く方々が仕事にやりがいを感じ、誇りを持って働いておられることを身近で感じる機会にもなりました。

今年度は、体験するという活動が大きく制限され不足していた中、とても貴重な学びの時間となりました。ご協力くださった皆様、ありがとうございました。