本校では、2年生から3年生にかけて、「生命地域学」授業内で課題研究に取り組んでいます。先日の11月8日に、3年1組が約2年間の取り組みの軌跡を発表しました。これまでは「最終発表」と題していましたが、研究の成果だけでなく、上手くいかなかったことも含めてふりかえるという意識で「軌跡発表」と位置付けました。

研究テーマおよび発表内容の概要は以下のとおりです。(タイトルをクリックすると動画が見られます)

1A「飯南町のトマトをみんなに知ってもらおう!」

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飯南町産ミニトマト「アンジェレ」を広めることを目標に活動。ダイセンアグリ株式会社、飯南町教育委員会、飯南町学校給食共同調理場の皆さまのご協力のもと、アンジェレを使用したトマトゼリーを小中学生に給食提供した。多数の生徒がおいしいと回答したが、改善も必要。

1B「なげる」

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投げる動作に着目し、小中学生向けに球技イベントを開催。球技の前後で投球動作のテストを実施した。最後に投げ方を教えたところ、子どもたちの投げる距離、コントロールが向上!

1C「お年寄りの夢をかなえようプロジェクト〜おしゃべりを通して世代を超えた交流を〜」

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子どもが少ない佐見地区のお年寄りと高校生が交流する方法を模索。掃除に困っている現状から、高校生が住宅の掃除をしながらお年寄りと交流した。来年へ継続するため、JRC部や生徒会へ引き継ごうと奔走した。

1D「いいなんの魅力が広がればいいな〜」

D D 飯南町の風景をTikTok(短尺動画専用SNS)に掲載。その場所の風景やそこで聞こえる音にこだわって動画を作成した。フォロワー数やいいね数が伸びなかったことから、動画に解説と文字起こしをいれるなどを工夫する必要があると考察した。

1E「飯南町のしめ縄について」

E 出雲大社でのしめ縄関連グッズ販売など、複数の企画を考えたが、難易度が高かった。大しめなわ創作館の現状を知るため、10周年記念イベントに参加しアンケートを実施。参加者のほとんどが町内在住だったことから、町外の方がしめ縄に関われるような稲刈りイベントを提案。

1F「子供とおもちゃ作り」

F F 子どもたちが楽しく遊べ、かつ考える力を養えるような遊びを考案。来島保育所の子どもたちと紙粘土で魚を作り、釣り竿で釣る遊びを実施した。遊びの中に創作活動を取り入れたことで、創造力を育めると考察した。

1G「高齢者と体を動かそう」

G 町内福祉施設(4か所)のお年寄りが楽しみながら体の機能を向上できることを目標に、握力に着目した「ぞうきん絞り大会」を実施。大会後、7割の方に握力の向上が見られた。ぞうきんを絞るという昔ながらの動作をレクリエーションにしたことが大きな要因だった。

1H「飯南町の木材で健康促進!」

H 養護老人ホーム琴引の里のお年寄りが指先を使えるようになることを目指し、飯南町産ヒノキでキューブパズルを作成。一定期間毎日取り組んでもらった結果、その後の生活で食べこぼしが無くなる、言葉を発せられるなどの効果があった。

1I「祭りに来てみんさい!」

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みんなの広場夏祭りにて、世代間のコミュニケーションの場を作るため、ポップコーン販売を実施。接客を通して、買いに来てくれた親子と交流することができた。また、盆踊り継承のため、来島GENKIプロジェクトの取り組みを各地区へ広めることを提案。

当日は、研究活動にご協力いただいた、たくさんの地域の方々にご来場いただきました。誠にありがとうございました。

2年次から、「自分たちの好きなこと」と「地域資源」を掛け合わせ、地域の方に喜んでいただくことを目標に、各班が活動してきました。うまくいかないことの方が多かったかもしれませんが、それぞれがしっかりと軌跡をふりかえり、自分たちが実践したことの意味付けをすることができました。本校の教育目標のひとつに、「活力ある地域・社会づくりに貢献できる人材を育成する」とあります。研究に関わっていただいた地域の方々に喜んでいただければ幸いです。