7月24日(土)・25日(日)、広島県安芸高田市の神楽門前湯治村「神楽ドーム」において、第10回目となる高校生の神楽甲子園が開催され、本校は2回目の出場を果たしました。全国的な猛暑が続いている最中、十分な熱中症対策、新型コロナウイルス感染症対策を施しながら参加しました。

本校は24日(土)の13時25分から上演のため、この日の早朝に飯南神楽団の皆様のトラック1台と共に、保護者である鹿田様の運転によるマイクロバスに乗り込み、飯南高校を出発しました。安芸高田市に入ると、リラックスしていたメンバーの雰囲気も変わり、「緊張してきた~」などの声が車内に飛び交うようになりました。

到着後、楽屋等を確認し、神楽ドーム内に入ると、すでに他校の上演も始まっており、熱気で包まれていました。11時55分から楽屋に入り、準備を始め、いよいよ上演の時間となりました。代表の3年生「神在紗那」さんの挨拶の後、彼女の美しい笛の音が鳴り響くと、演舞が始まりました。メンバーは緊張の中にも平常心を保ちながら、練習の成果を十分に発揮し、演目「鍾馗(しょうき)」を立派にやり遂げました。上演後は全員がステージ上に並び大きな声で挨拶をしました。メンバーの爽やかな安堵の表情と笑顔に会場から大きな拍手をいただきました。

第10回高校生の神楽甲子園ひろしま安芸高田

この日の閉会行事において、上演8校の中から「日藝選奨」が1校発表されました。残念ながら受賞することは叶いませんでしたが、講評(日本大学藝術学部演劇学科の小林直弥教授)の中で、1校を選ぶのは難しかったこと、そして飯南高校は2年生の「片地ことの」さんの女性らしさと躍動感を兼ね備えた演舞を中心にチームワークの良さが印象的であったとの評価をいただきました。メンバーは悔しさも持ちながら、達成感にあふれており、すでに来年度の神楽甲子園を見据えていました。

神楽は“神様があそび、楽しんだもの”とも言われています。約1年半に渡り、生徒たちの思いを受け止め、支援する中で、地域の皆様方の神楽への情熱とその魅力を存分に楽しむことができました。

飯南高校に入学し、神楽という伝統芸能に初めて触れる生徒も今後増えていくと思います。地域の皆様と共に保存伝承、後継者育成に関わっていくことも高校魅力化の1つです。

8月末の鵬雲祭では教職員・全校生徒の前で「鍾馗」を披露する予定です。学校全体にも神楽の魅力を広めていく好機と捉え、メンバーも張り切っています。

関係者の皆様方にはご支援、ご声援をいただきありがとうございました。今後ともよろしくお願いいたします。